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Leopard Asset Management Ltd.は、サン電子の株主に対し、経営陣が株主を軽視し、株主価値向上という自ら表明した目標を達成できていないことの責任を問うよう求めます。サン電子の株主は、2024年6月25日開催の定時株主総会において、内海龍輔代表取締役社長およびその他の取締役の選任議案へ反対票を投じるべきです。

Leopard Asset Management Ltd.(以下「LAM」又は「弊社」といいます。)は、サン電子株式会社 の少数株主であり、サン電子に対して長期的な視点から対話を行い、サン電子の中長期にわたる株主である投資家等と意見を交換しています。弊社を含めたサン電子株主は、現経営陣に疑念を持ち、サン電子自身が表明した株主価値向上という目標の実現を辛抱強く待ってまいりました。

2024年3月、弊社はサン電子の株主価値が過小評価されていることに関する懸念を表明し、キャンペーンサイトを公表しました。そして、そのキャンペーンサイトにおいて、Cellebrite社 株式を現物配当とするという弊社の提案へのサン電子経営陣の稚拙な反論に対する、弊社の見解を明らかにしました。キャンペーンサイトの公表を受け、一部の株主は弊社に対し弊社の見解に共感した旨を伝えました。

サン電子の価値は、現金と有価証券の保有、セレブライト社株式47%の保有、エンターテインメントとIT事業から成り立っています。この点、仮に、サン電子の流動資産のみから見ると、サン電子株式の価値は、税金考慮後で7,200円を超えると思われます。これは現在の市場株価3,300円と比べ大きく乖離しています。弊社としては、これまでのサン電子経営陣の行動(の欠如)を見る限り、経営陣がこの乖離を解消することに真摯に取り組んでいるとは思えません。

セレブライト株式を活用した株主価値の具現化

3月に弊社が前述のキャンペーンを開始してから経営陣が第53回定時株主総会招集通知(以下「本招集通知」といいます。)を発表するまでの間に、サン電子の株価は23%上昇し、史上最高値の4,250円に達し、時価総額は約190億円増加しました。この間、1日の平均売買高は2024年初に比べて160%増加し、1日平均8万株を超えました。この株主価値の急増は、経営陣がサン電子の株価の過小評価に対処する、という投資家の思惑を反映していると考えられます

しかし、サン電子が本招集通知において「ノー・ニュース」の議案を上程すること発表した後、株価は19%急落し、3日間で約170億円の株主価値が失われました。この株価下落は、サン電子株式の過小評価解消に向けた経営陣の行動に対する株主の不信感を浮き彫りにしていると考えられます

2021年11月、サン電子は「この(当社の株式が公正価値に比べてかなりの割安価格で取引されている)状況を改善するためにあらゆる施策を検討しています」と述べています。そして、2024年2月、弊社の提案に対する回答として「サン電子の株主価値向上のための様々な施策を検討しており(略)」と述べています。

この間、経営陣には、変革を推進し、会社が保有する資産を株主価値向上に活用するための十分な時間はありました。サン電子の株主は、経営陣へ反対票を投じるという議決権を行使し、経営陣に説明責任を果たさなければならないということを認識させなければなりません

  • 現経営陣は、サン電子の時価総額の2倍以上となるセレブライト社に対する計画とその保有株式に関する方針を明らかにしてきたのか?

  • 株主価値が過小評価されていることに対し、その解消のための真摯な努力をしたのか?

  • バランスシートの70%以上を占める流動資産について、実行可能な計画はあるのか?

  • 現経営陣は、エンターテインメントとIT事業を成長させるのに最適な構成なのか?

サン電子の企業スローガン「夢・挑戦・創造」

弊社は、サン電子の現経営陣にはビジョンが欠けていると考えています。彼らのリーダーシップの下、サン電子は夢を追わず、新たな挑戦を受け入れず、創造に十分な金額を投資しませんでした。現経営陣は、現金、有価証券、およびセレブライト社株式という2000億円の非営業用資産の上に胡坐をかいていると言わざるを得ません。

それにもかかわらず、代表取締役を含む9人の取締役候補者のうち8人が、2024年6月25日の定時株主総会において再び取締役候補者として上程されます。

2022年から2024年までの中期経営計画において、サン電子は以下のように述べています:

  • 重点成長事業を積極的に展開。持続的成長事業のためのCFを最適配分

  • キャッシュが豊富なバランスシートを最大限活用して、人的資源、研究開発機能を強化し、持続的成長をはかる

  • 利益還元(自己株式の取得を含む)により、利害関係者の価値創造に貢献する

 

我々は、経営陣が計画に基づいて行動していないと考えており、真に企業価値を向上させる意思があるかどうか疑問視しています。経営陣の計画と弊社の見解は以下のとおりです:

「重点成長事業の展開」-ここ数年で示されたトップラインのわずかな成長は、主に2023年に利益率の低いマレーシアのIT企業を買収したことによるものです。

「キャッシュ・リッチなバランスシートの最大限の活用」- 2億ドルの「キャッシュ・リッチなバランスシート」で僅か500万ドルのマレーシアの会社を買収しました。

「研究開発機能の強化」- 研究開発費(セレブライト社を除く)は50%以上減少し、「夢」と 「創造」を目指す企業としては不十分なものです。

「利益還元を通じた利害関係者の価値創造への貢献」-サン電子はセレブライト株の上場後、発行済株式総数の約7%の自社株買いを行いました。時価総額が約800億円にとどまる中、現在2000億円の流動資産を保有しています。

弊社はサン電子の株主に対し、サン電子取締役会による、株主をないがしろにしたその独善的な経営の責任を追及するよう求めます。

 

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